Ryzen 7 5700XとIntel CPU徹底比較!ゲーミング性能・コスパで選ぶならどっち?i7-12700・i5-12600Kとベンチマーク対決
2025/09/08
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「新しいパソコン、どのCPUを選べば後悔しないんだろう?」
「AMDのRyzen 7 5700Xって評判いいけど、ライバルのIntelと比べて実際どうなの?」
2025年の今、eスポーツの盛り上がりやクリエイティブな趣味の多様化で、パソコンの心臓部であるCPU選びの重要性はますます高まっています。
特に、優れた性能と手の届きやすい価格のバランスが取れた「ミドルハイ」クラスは、最も人気があり、そして最も選択肢が多く悩ましいゾーンです。
その中でも、AMDの「Ryzen 7 5700X」は、発売から時間が経った今もなお、その卓越したコストパフォーマンスと扱いやすさから「名機」として多くの自作PCファンやゲーマーに愛され続けています。
しかし、その行く手を阻むのが、絶対王者Intelの強力なライバルたち。
革新的な設計で性能を飛躍させた第12世代Coreプロセッサー「Core i7-12700」と「Core i5-12600K」です。
この記事では、まるでベテランのPCショップ店員が隣でアドバイスしてくれるかのように、この熱いライバル関係にある「Ryzen 7 5700X」と「Intel製CPU」の比較を、どこよりも深く、そして分かりやすく解き明かしていきます。
単なるスペックの比較表を眺めるだけでは見えてこない、「あなたの使い方」に本当に合った一台が必ず見つかります。
この記事を読み終える頃には、CPU選びの迷いは確信に変わり、最高のPCライフへの扉が開かれているはずです。
1. 【結論ファースト】Ryzen 7 5700XとIntelの比較まとめ!あなたの用途に最適なCPUはこれだ
詳細なデータ解説の前に、まずはあなたの時間を無駄にしないために結論からお伝えします。
以下のチャートで、ご自身の使い方に最も近いものを選んでみてください。
- ゲーミング性能を1%でも高く、勝利にこだわるなら
→ Intel Core i5-12600K / Core i7-12700
CPUの瞬発力(シングルコア性能)が極めて高く、高フレームレートを維持する能力に長けています。
特に競技性の高いFPSゲームで、ライバルに差をつけたいあなたへ。 - 性能と価格のバランス、つまり「コスパ」を最も重視するなら
→ AMD Ryzen 7 5700X
CPU本体だけでなく、マザーボードも含めた導入コストを抑えつつ、8コア16スレッドの強力なマルチタスク性能を手に入れられます。
賢く、そして力強いPCを組みたいあなたへ。 - 動画編集やライブ配信など、PCに負荷のかかる創造的な作業をするなら
→ Intel Core i7-12700
より多くのコアとスレッドが、レンダリングやエンコードの時間を着実に短縮してくれます。
「時は金なり」を体現するクリエイターのあなたへ。 - PCの電気代やファンの音、夏の部屋の暑さが気になるなら
→ AMD Ryzen 7 5700X
ライバルの半分以下の消費電力で動作する、驚異的な電力効率を誇ります。
静かでクールなPC環境を愛するあなたへ。 - 今使っている古いAMDパソコンから、手軽にパワーアップしたいなら
→ AMD Ryzen 7 5700X
既存のAM4マザーボードをそのまま使える可能性が高く、最小限の投資で劇的な性能向上が見込めます。
賢いアップグレードを計画しているあなたへ。
いかがでしたでしょうか。
ご自身の姿が少し見えてきたかもしれません。
それでは、なぜこのような結論になるのか、その根拠となる膨大なデータを一緒に見ていきましょう。
2. 三者三様のキャラクター紹介!Ryzen 7 5700X vs Intel Core i7-12700 / i5-12600K スペック比較
戦いの舞台に上がる3人の戦士、そのプロフィールを詳しく見ていきます。
CPUのスペック表は難解に見えますが、一つ一つの項目が持つ意味を理解すれば、そのCPUの得意なこと、苦手なことが見えてきます。
2.1. AMD Ryzen 7 5700X: 低燃費な優等生、AM4プラットフォームの集大成
Ryzen 7 5700Xは、AMDのCPU史に名を刻む傑作アーキテクチャ「Zen 3」を心臓部に持ちます。
最大の特徴は「8コア / 16スレッド」という、どんな作業も余裕でこなせる力強いスペックを持ちながら、TDP(消費電力の目安)をわずか65Wに抑え込んでいる点です。
これは、高性能なスポーツカーが、驚くほど低燃費であるようなもの。
発熱が少ないため、高価で大型のCPUクーラーを必要とせず、静音性にも優れたPCを組みやすいという大きなメリットがあります。
まさに、性能・価格・電力効率の三拍子が揃ったバランスファイターです。
より詳細な公式情報はAMD公式サイトでご確認いただけます。
2.2. Intel Core i7-12700: 異次元のハイブリッドパワー、マルチタスクの怪物
Core i7-12700は、IntelがCPUの設計思想を根本から変えた「Alder Lake」世代の代表格です。
最大の特徴は、2種類の性質の異なるコアを搭載した「ハイブリッド・アーキテクチャ」。
一つは、ゲームやアプリのメイン処理を担当する高性能な「P-core(Performance-core)」。
もう一つは、OSのバックグラウンド処理などを担当する高効率な「E-core(Efficient-core)」です。
これにより、Core i7-12700は合計「12コア / 20スレッド」という、Ryzen 7 5700Xを数で圧倒するスペックを実現しました。
まるで、屈強なアタッカーと俊敏なサポーターがチームを組んで戦うようなもので、あらゆる作業を効率的に、そしてパワフルにこなします。
2.3. Intel Core i5-12600K: ゲームに魂を売ったスピードスター
Core i5-12600Kは、i7-12700と同じくハイブリッド構成(6P+4Eの10コア16スレッド)を採用しています。
このCPUの真骨頂は、モデル名の末尾に付く「K」の文字。
これは、ユーザーが任意にCPUの動作クロックを引き上げられる「オーバークロック」に対応していることを意味します。
定格でも非常に高いクロック周波数を誇り、特にCPUの瞬発力が勝敗を分けるゲーミングにおいて、上位のi7に迫る、時には凌駕するほどのパフォーマンスを発揮します。
ただし、その代償としてTDPは125Wと高く、その性能を最大限に引き出すには、強力な冷却システムと、それなりの追加投資が必要になるじゃじゃ馬な一面も持ち合わせています。
2.4. 詳細スペック比較表:数字が語る三者三様の個性
それでは、3つのCPUのスペックを一覧表で比較してみましょう。
特に重要なポイントを太字で示しています。
| 項目 | AMD Ryzen 7 5700X | Intel Core i7-12700 | Intel Core i5-12600K |
|---|---|---|---|
| アーキテクチャ | Zen 3 | Alder Lake | Alder Lake |
| コア/スレッド数 | 8コア / 16スレッド | 12コア / 20スレッド (8P+4E) | 10コア / 16スレッド (6P+4E) |
| 最大クロック周波数 | 4.6 GHz | 4.9 GHz (P-core) | 4.9 GHz (P-core) |
| L3キャッシュ | 32 MB | 25 MB | 20 MB |
| TDP (定格) | 65 W | 65 W | 125 W |
| 最大ターボパワー | - (実測 約75W) | 180 W | 150 W |
| 対応メモリ | DDR4 | DDR5 / DDR4 | DDR5 / DDR4 |
| PCI Express | Gen 4.0 | Gen 5.0 | Gen 5.0 |
この章のまとめ
- Ryzen 7 5700Xは、消費電力が極めて低く、バランスの取れた優等生。
- Core i7-12700は、コア数が最も多く、動画編集などの重い作業が得意なパワータイプ。
- Core i5-12600Kは、クロック周波数が高く、ゲーム性能に特化したスピードタイプ。
- Intel勢はDDR5メモリやPCIe 5.0といった最新技術に対応しており、将来性で一歩リードしている。
3. 【性能比較①】CPUの地力対決!ベンチマークスコアで見るRyzen 7 5700XとIntelの純粋なパワー
ここからは、CPUの純粋な計算能力を客観的な数値で比較する「ベンチマークテスト」の結果を見ていきます。
人間で言えば、基礎体力測定のようなものです。
3.1. CPUの総合力(マルチコア性能)を測る「Cinebench R23」
Cinebench R23は、CGレンダリングを通じてCPUの全コアを限界まで使い切った時の性能を測る、定番のベンチマークソフトです。
スコアが高いほど、動画の書き出しのような重い作業を短時間で終えることができます。
- 1位: Intel Core i7-12700 (スコア目安: 約22,500)
- 2位: Intel Core i5-12600K (スコア目安: 約17,500)
- 3位: AMD Ryzen 7 5700X (スコア目安: 約15,000)
結果は、コア数で勝るCore i7-12700の圧勝です。
Ryzen 7 5700Xと比較して、実に約50%も高いスコアを叩き出しており、その圧倒的なパワーを見せつけました。
Core i5-12600Kも、コア数は10ですがRyzen 7 5700Xを上回っており、Intel第12世代のマルチコア性能の高さがうかがえます。
3.2. CPUの瞬発力(シングルコア性能)を測る「Cinebench R23」
次に、一つのコアだけを使った時の性能、つまりCPUの瞬発力を見てみましょう。
このスコアは、Webサイトの表示速度や、多くのPCゲームの快適さに直接影響します。
- 1位: Intel Core i5-12600K (スコア目安: 約1,920)
- 2位: Intel Core i7-12700 (スコア目安: 約1,900)
- 3位: AMD Ryzen 7 5700X (スコア目安: 約1,550)
ここではIntel勢がRyzen 7 5700Xを約20%以上も引き離し、完全に別次元の性能を示しています。
特に、Core i5-12600Kは上位のi7を僅かに上回ることもあり、そのシングルコア性能への特化ぶりは目を見張るものがあります。
この差が、後のゲーミング性能比較で決定的な意味を持つことになります。
3.3. 日常作業の快適さを測る「7-Zip」ファイル圧縮・解凍速度
より身近な作業として、大容量ファイルの圧縮・解凍速度も見てみましょう。
ここではCPUの総合力とメモリ性能が問われます。
結果はCinebenchのマルチコア性能と似た傾向となり、やはりCore i7-12700が最も速く、次いでCore i5-12600K、Ryzen 7 5700Xと続きます。
日常のちょっとした待ち時間も、積み重なれば大きな差となるのです。
この章のまとめ
- 総合力(マルチコア)では、コア数の多いCore i7-12700が圧倒的。
- 瞬発力(シングルコア)でも、Intel勢がRyzen 7 5700Xを大きくリード。
- ベンチマーク上では、Ryzen 7 5700XはIntel勢に対して純粋なパワーでは劣る、という客観的な事実が示された。
4. 【性能比較②】ゲーマー最重要!Ryzen 7 5700XとIntelのフレームレート(fps)徹底比較
さて、ゲーマーの皆さんお待ちかねの、実際のゲームにおけるパフォーマンス比較です。
フレームレート(fps)は、1秒間に画面が何回更新されるかを示す数値で、高ければ高いほど映像が滑らかになり、快適で有利なゲームプレイが可能になります。
ここでは、グラフィックボードの性能差が出ないよう、同一のハイエンドGPU(例: GeForce RTX 4080)を使い、CPUの性能差だけがフレームレートに表れる条件で比較します。
4.1. 競技性の高い人気FPSゲームでの比較 (Valorant / Apex Legends)
まずは、コンマ1秒の反応が勝敗を分けるFPSゲームから見ていきましょう。
解像度は、競技シーンで最も標準的なフルHD(1920x1080)です。
Valorant (フルHD / 低設定) - 平均fps
- - Core i5-12600K: 約 520 fps
- - Core i7-12700: 約 510 fps
- - Ryzen 7 5700X: 約 450 fps
Apex Legends (フルHD / 低設定) - 平均fps
- - Core i5-12600K: 約 305 fps
- - Core i7-12700: 約 300 fps
- - Ryzen 7 5700X: 約 280 fps
結果は一目瞭然。
ベンチマークで示されたシングルコア性能の差が、そのままフレームレートの差となって表れています。
特にValorantでは、Intel勢がRyzen 7 5700Xを60~70fpsも上回るという衝撃的な結果です。
240Hzや360Hzといった超高リフレッシュレートのゲーミングモニターの性能を限界まで引き出したいプロ志向のプレイヤーにとって、この差は決定的と言えるでしょう。
また、平均fpsだけでなく、フレームレートが落ち込んだ際の最低fps(1% Low)もIntel勢の方が高く、より安定したプレイフィールが得られます。
4.2. 美麗なグラフィックを楽しむ重量級ゲームでの比較 (Cyberpunk 2077)
次に、CPUにもグラフィックボードにも高い負荷がかかる、いわゆる「重いゲーム」の代表格、Cyberpunk 2077ではどうでしょうか。
Cyberpunk 2077 (フルHD / 高設定) - 平均fps
- - Core i7-12700: 約 165 fps
- - Core i5-12600K: 約 160 fps
- - Ryzen 7 5700X: 約 150 fps
ここでもIntel勢の優位は変わりませんが、その差はFPSゲームほど大きくはありません。
これは、グラフィックボードへの負荷が高まることで、CPUの性能差が相対的に表れにくくなるためです。
Ryzen 7 5700Xも150fpsという非常に高いフレームレートを維持しており、重量級ゲームを美麗なグラフィックで楽しむには、全く問題のない素晴らしい性能を持っていることがわかります。
4.3. WQHDや4Kなど、高解像度でのプレイではどうなる?
解像度をWQHD(2560x1440)や4K(3840x2160)に上げると、さらにグラフィックボードの負荷が支配的になります。
その結果、3つのCPUのフレームレート差はほぼなくなり、誤差の範囲に収束していきます。
もしあなたが4Kモニターで、最高画質設定でゲームの世界に浸ることを至上の喜びとするタイプのゲーマーであれば、3つのCPUのどれを選んでも体験に大きな差は生まれないでしょう。
この章のまとめ
- フルHD環境で競技性の高いゲームをプレイするなら、Intel勢が明確に有利。
- Ryzen 7 5700Xも全てのゲームを快適にプレイできる高い性能を持っている。
- 高解像度(WQHD, 4K)でのプレイがメインなら、CPU間の性能差はほとんどなくなる。
5. 【性能比較③】クリエイター向け!動画編集・配信性能でRyzen 7 5700XとIntelを比較
ゲームだけでなく、創造的な作業における性能も見ていきましょう。
ここでは、CPUの総合力がダイレクトに作業時間に影響します。
5.1. Adobe Premiere Proでの4K動画書き出し時間比較
プロの現場でも使われる動画編集ソフト、Adobe Premiere Proで、同じ4K動画素材をフルHDに書き出す(エンコードする)時間を比較します。
時間は短いほど優秀です。
- 1位: Core i7-12700 (所要時間の目安: 約200秒)
- 2位: Core i5-12600K (所要時間の目安: 約230秒)
- 3位: Ryzen 7 5700X (所要時間の目安: 約250秒)
この結果は、Cinebenchのマルチコア性能をそのまま反映しています。
Core i7-12700はRyzen 7 5700Xより約20%も速く作業を終えており、この差は動画が長くなればなるほど、編集回数が多くなればなるほど、クリエイターの貴重な時間を節約してくれます。
5.2. ゲームをしながらのライブ配信(OBS)では?
近年人気の高まっている、ゲームをプレイしながらその映像を配信する、という使い方ではどうでしょうか。
これは、ゲーム(主にシングルコア性能を要求)と配信エンコード(マルチコア性能を要求)を同時に行う、CPUにとって非常に過酷なテストです。
ここでも、P-coreがゲームを担当し、E-coreがエンコードを助けるという役割分担が可能なCore i7-12700が最も安定したパフォーマンスを発揮します。
ゲーム中のフレームレートの低下を最小限に抑えつつ、視聴者には高品質な映像を届けることができます。
Ryzen 7 5700Xも8コア16スレッドの力で十分にこなせますが、より負荷の高いシーンでは、Intel勢に一歩譲る場面が見られます。
この章のまとめ
- 動画編集やエンコードといったクリエイティブ作業の速度は、Core i7-12700が最も速い。
- ゲーム配信のような複合的なタスクでも、ハイブリッド構成を持つIntel勢が有利。
- Ryzen 7 5700Xも趣味の範囲であれば全く不満のない性能を持つが、プロやヘビーユーザーはIntelを選ぶメリットが大きい。
6. 見過ごせない重要ポイント!消費電力とCPU温度の比較
どんなに高性能でも、爆音を立て、灼熱の熱を発するCPUでは快適なPCライフは送れません。
消費電力と発熱は、電気代、静音性、そしてPCパーツの寿命にまで関わる、極めて重要な要素です。
6.1. 高負荷時の実測消費電力比較:衝撃的な差
Cinebench R23を実行中の、CPU単体の消費電力を比較した実測データを見てみましょう。
これは、CPUが最も仕事をしている時の消費電力です。
- - AMD Ryzen 7 5700X: 約 75 W
- - Intel Core i5-12600K: 約 140 W
- - Intel Core i7-12700: 約 180 W
この結果には驚きを隠せません。
Ryzen 7 5700Xは、最も消費電力の大きいCore i7-12700の半分以下の電力で動作しています。
性能ではIntel勢に軍配が上がりましたが、「ワットパフォーマンス(1ワットあたりの性能)」という観点では、Ryzen 7 5700Xの圧勝です。
これは、PCを長時間稼働させることが多いユーザーにとって、月々の電気代という形で確実に実感できるメリットとなります。
6.2. CPUクーラーの選びやすさと静音性への影響
消費電力が大きいということは、それだけ多くの熱が発生することを意味します。
- Ryzen 7 5700X (発熱: 小)
発熱が少ないため、3,000円~5,000円程度の安価なサイドフロー空冷クーラーでも余裕をもって冷却できます。
ファンの回転数を低く抑えられるため、非常に静かなPCを簡単に構築できます。 - Intel Core i7-12700 / i5-12600K (発熱: 大)
その高い発熱を確実に冷却するためには、10,000円前後の高性能な大型空冷クーラーや、15,000円以上する240mmクラス以上の簡易水冷クーラーの導入が強く推奨されます。
冷却を怠ると、CPUは自身の熱から身を守るために性能を自動的に低下させてしまい(サーマルスロットリング)、本来のパワーを発揮できなくなります。
つまり、Intel CPUを選ぶ場合は、CPUクーラーにも相応の予算を割く必要があるのです。
この章のまとめ
- 消費電力と発熱は、Ryzen 7 5700Xが圧倒的に少ない。
- ワットパフォーマンスはRyzen 7 5700Xが最高。
- Intel CPUを選ぶ際は、冷却のための追加コストを考慮する必要がある。
- 静かで省電力なPCを組みたいなら、Ryzen 7 5700Xが唯一無二の選択肢。
7. 結局いくらかかる?Ryzen 7 5700XとIntelの導入コストとコスパ比較
最後の比較項目は、最も現実的な「お金」の話です。
PCはCPU単体では動きません。
CPU、マザーボード、メモリ、そして場合によってはCPUクーラーも含めた「プラットフォーム全体のコスト」で比較することが、賢いパーツ選びの鍵です。
7.1. CPU・マザーボード・メモリの3点セット価格比較
2025年8月現在の市場価格を参考に、それぞれのCPUで標準的な構成を組んだ場合の概算コストを見てみましょう。
構成①: コスパ重視のAMD構成
- CPU: Ryzen 7 5700X (約25,000円)
- マザーボード: B550チップセット (約13,000円)
- メモリ: DDR4 16GB (約5,000円)
- 合計: 約43,000円
構成②: ゲーミング重視のIntel構成
- CPU: Core i5-12600K (約30,000円)
- マザーボード: B660チップセット (DDR4対応) (約16,000円)
- メモリ: DDR4 16GB (約5,000円)
- 合計: 約51,000円
構成③: パフォーマンス重視のIntel構成
- CPU: Core i7-12700 (約40,000円)
- マザーボード: B660チップセット (DDR4対応) (約16,000円)
- メモリ: DDR4 16GB (約5,000円)
- 合計: 約61,000円
(※価格はあくまで目安です)
この比較から、Ryzen 7 5700Xを中心としたAMD構成が、最も安価にシステムを構築できることがわかります。
Core i5-12600K構成との差額は約8,000円、Core i7-12700構成とは約18,000円もの差があります。
この差額をグラフィックボードやSSDのアップグレードに回せることを考えると、Ryzen 7 5700Xのコストパフォーマンスの高さは計り知れません。
7.2. 忘れてはいけないCPUクーラーのコスト
さらに、先ほど指摘したCPUクーラーのコストも考慮に入れる必要があります。
Ryzen 7 5700Xなら5,000円のクーラーで十分ですが、Core i7-12700の性能を最大限に引き出すには10,000円以上のクーラーが欲しいところ。
この差額も加えると、プラットフォーム全体の価格差はさらに広がります。
この章のまとめ
- CPU、マザーボード、メモリを合わせた導入コストは、Ryzen 7 5700Xの構成が最も安い。
- Intel構成は、CPUクーラーにも追加の予算が必要になる場合が多い。
- 絶対性能ではIntelが優位だが、コストパフォーマンスという指標ではRyzen 7 5700Xが圧勝する。
後悔しないCPU選びのための購入判断チェックリスト
長かったRyzen 7 5700XとIntel製CPUの比較も、いよいよ最終結論です。
これまでの情報を基に、あなたがどちらを選ぶべきか判断するための、最後のチェックリストをご用意しました。
以下の質問に「はい」が多く付く方が、今のあなたに最適なCPUです。
✅ 「AMD Ryzen 7 5700X」を選ぶべきかチェック!
- □ 決められた予算の中で、可能な限り高い性能のPCを組みたいですか?
- □ PCの電気代や、夏場の部屋の温度が少しでも気になる方ですか?
- □ 静かなPC環境で、作業やゲームに集中したいですか?
- □ 今使っているPCのCPUだけを交換して、手軽にパワーアップさせたいですか?
- □ ゲームも動画編集もするけれど、プロレベルの速度は求めていないですか?
→ 3つ以上「はい」が付いたなら、あなたは「Ryzen 7 5700X」を選ぶことで、最も高い満足度を得られるでしょう。
✅ 「Intel Core i7-12700 / i5-12600K」を選ぶべきかチェック!
- □ FPSゲームで、少しでも高いフレームレートを出し、ライバルに勝ちたいですか?
- □ 動画の書き出しやレンダリングの待ち時間を、1秒でも短縮したいですか?
- □ 予算にはある程度余裕があり、絶対的なパフォーマンスを優先したいですか?
- □ DDR5メモリやPCIe 5.0など、将来登場する最新パーツにも備えておきたいですか?
- □ 性能のためなら、PCの消費電力や発熱はあまり気にしないですか?
→ 3つ以上「はい」が付いたなら、あなたは「Intel Core i5-12600K(ゲーム重視)」または「Core i7-12700(作業重視)」を選ぶことで、その圧倒的なパワーに感動するはずです。
CPU選びは、PC自作における最大の楽しみの一つです。
この記事で得た知識が、あなたの最高のパートナーとなる一台を組むための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
最高のCPUで、最高のPCライフを!
