RTX 2070 SUPERとRTX 3060を徹底比較!性能・価格・新機能で選ぶならどっち?【2025年最新版】
2025/05/12
はじめに:RTX 2070 SUPERとRTX 3060、今選ぶなら?
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PCでゲームを楽しんだり、クリエイティブな作業をしたりする上で、グラフィックボード(GPU)は非常に重要なパーツです。
特にミドルレンジからハイエンドにかけてのGPU選びは、性能と価格のバランスが悩ましいところですよね。
この記事では、一世代前の高性能モデル「GeForce RTX 2070 SUPER」と、現行世代(※本記事執筆時点)の人気ミドルレンジモデル「GeForce RTX 3060」を徹底的に比較します。
「RTX 2070 SUPERを使っているけど、RTX 3060にアップグレードする価値はある?」
「これからPCを組む・GPUを新調するなら、中古のRTX 2070 SUPERと新品のRTX 3060、どっちが良いの?」
そんな疑問をお持ちではないでしょうか。
この記事を読めば、以下の点が明らかになります。
- RTX 2070 SUPERとRTX 3060の基本的なスペックとアーキテクチャの違い
- 実際のゲームやクリエイティブ作業における性能差
- レイトレーシングやDLSSといった最新機能の対応状況とパフォーマンス
- 消費電力や価格、コストパフォーマンス
- 最終的にどちらのGPUがあなたにおすすめなのか
結論から言うと、どちらが良いかはあなたの使い方や予算によって変わってきます。
この記事を通して、それぞれのGPUの強みと弱みを理解し、あなたにとって最適な一枚を見つけるお手伝いができれば幸いです。
それでは、早速比較していきましょう!
RTX 2070 SUPERとRTX 3060:世代を超えたGPUの概要
まずは、今回比較する2つのGPUがどのような製品なのか、簡単におさらいしておきましょう。
GeForce RTX 2070 SUPER:Turing世代の高性能モデル
RTX 2070 SUPERは、2019年に登場したNVIDIAの「Turing」アーキテクチャを採用したGPUです。RTX 20シリーズの中でも上位に位置づけられ、当時のハイエンドモデルに迫る性能を持ちながら、比較的手の届きやすい価格で人気を博しました。リアルタイムレイトレーシングに対応したRTコアや、AI処理を担うTensorコアを搭載し、ゲーミング体験を大きく向上させた世代のGPUです。現在では生産終了しており、主に中古市場で流通しています。
GeForce RTX 3060:Ampere世代の人気ミドルレンジ
RTX 3060は、2021年に登場した「Ampere」アーキテクチャを採用したGPUです。RTX 30シリーズのミドルレンジモデルとして、多くのPCゲーマーにとって魅力的な選択肢となっています。前世代のRTX 20シリーズと比較して、特にレイトレーシング性能やDLSSの効率が向上しているのが特徴です。また、12GBという大容量のVRAMを搭載しているモデルが多い点も注目されています(8GBモデルも存在します)。新品での入手性が比較的高く、現在も広く販売されています。
この2つのGPUは、世代が異なるものの、性能帯としては比較対象となりやすい存在です。特に中古のRTX 2070 SUPERと新品のRTX 3060が近い価格帯で検討されるケースが多く見られます。
スペック徹底比較:RTX 2070 SUPER vs RTX 3060
GPUの性能を理解する上で、スペックの比較は欠かせません。主要なスペックを表にまとめ、それぞれの違いを見ていきましょう。
項目 | GeForce RTX 2070 SUPER | GeForce RTX 3060 (12GBモデル) |
---|---|---|
アーキテクチャ | Turing (TU104) | Ampere (GA106) |
CUDAコア数 | 2560基 | 3584基 |
ブーストクロック | 1770 MHz | 1780 MHz |
メモリタイプ | GDDR6 | GDDR6 |
メモリ容量 | 8 GB | 12 GB |
メモリバス幅 | 256-bit | 192-bit |
メモリ帯域幅 | 448 GB/s | 360 GB/s |
RTコア | 第1世代 (40基) | 第2世代 (28基) |
Tensorコア | 第2世代 (320基) | 第3世代 (112基) |
TGP (消費電力目安) | 215 W | 170 W |
製造プロセス | 12 nm | 8 nm |
スペック表を見ると、単純なコア数ではRTX 3060が多いものの、メモリバス幅や帯域幅ではRTX 2070 SUPERが勝っています。一方で、RTX 3060はVRAM容量が12GBと大きく、消費電力が低いのが特徴です。アーキテクチャの世代も異なり、RTコアやTensorコアも進化しています。これらの違いが実際の性能にどう影響するのか、詳しく見ていきましょう。
- CUDAコア数:基本的な描画処理能力に関わります。RTX 3060の方が多いですが、世代が異なるため単純比較はできません。Ampere世代のCUDAコアは効率が向上しています。
- メモリ容量 (VRAM):高解像度テクスチャや複雑なシーンを扱う際に重要です。RTX 3060の12GBは、特に高画質設定でのゲームやクリエイティブ作業で有利になる可能性があります。
- メモリバス幅・帯域幅:GPUコアとVRAM間のデータ転送速度に影響します。RTX 2070 SUPERの方が広帯域であり、高解像度での性能に寄与する可能性があります。
- RTコア・Tensorコア:レイトレーシングとDLSSの性能に直結します。RTX 3060は世代が進んでおり、より効率的な処理が可能です。
- TGP (消費電力):RTX 3060の方が大幅に低く、ワットパフォーマンスに優れています。
ゲーミング性能比較:RTX 2070 SUPERとRTX 3060の実力は?
最も気になるのは、やはり実際のゲームにおけるパフォーマンスでしょう。様々なベンチマーク結果を参考に、RTX 2070 SUPERとRTX 3060のゲーミング性能を比較します。(※以下に示す性能差は一般的な傾向であり、ゲームタイトルや設定、テスト環境によって変動します。)
Full HD (1920x1080) 解像度
Full HD解像度では、多くのゲームでRTX 2070 SUPERとRTX 3060は非常に近い性能を示すか、タイトルによってはRTX 2070 SUPERがわずかに上回る傾向が見られます。メモリ帯域幅の広さが有利に働く場面があると考えられます。どちらのGPUも、ほとんどのゲームを高設定で快適にプレイできる性能を持っています。
WQHD (2560x1440) 解像度
WQHD解像度になると、負荷が増加するため性能差がより顕著になります。ここでもRTX 2070 SUPERとRTX 3060は拮抗する性能を示すことが多いですが、ゲームによってはRTX 3060が有利になる場面も出てきます。特に、VRAMを多く消費する最新のAAAタイトルを高画質設定でプレイする場合、RTX 3060の12GB VRAMが活きてくる可能性があります。
総合的なゲーミング性能評価
純粋なラスタライゼーション性能(レイトレーシングやDLSSを使用しない基本的な描画性能)においては、RTX 2070 SUPERとRTX 3060はほぼ同等か、RTX 2070 SUPERが若干有利な場面が多いと言えます。しかし、その差は決して大きくなく、体感できるほどの違いがないゲームも多いでしょう。
どちらを選ぶかは、プレイしたいゲーム、ターゲットとする解像度やフレームレート、そして後述するレイトレーシングやDLSSの利用意向によって判断が変わってきます。
クリエイティブ性能比較:動画編集やレンダリングでは?
ゲームだけでなく、動画編集や3Dレンダリングといったクリエイティブな作業での性能も比較してみましょう。
- 動画編集:Adobe Premiere Proなどの動画編集ソフトでは、GPUアクセラレーションによるエンコード(書き出し)時間の短縮が期待できます。一般的に、世代が新しいAmpereアーキテクチャを採用するRTX 3060の方が、エンコード性能(特にNVENC)で有利な場合があります。また、複雑なエフェクトや高解像度素材を扱う場合、RTX 3060の12GB VRAMが有利に働く可能性があります。
- 3Dレンダリング:Blenderなどの3Dレンダリングソフトでは、CUDAコア数やRTコアを活用したレンダリングが可能です。ここでも世代の新しいRTX 3060の方が、特にGPUレンダリングにおいて効率的な処理が期待できます。VRAM容量も、複雑なシーンを扱う上で重要になります。
クリエイティブ用途においては、新しいアーキテクチャと大容量VRAMを持つRTX 3060の方が総合的に有利になる場面が多いと考えられます。
注目機能で比較:RTX 2070 SUPERとRTX 3060の違い
RTXシリーズの大きな特徴であるレイトレーシングとDLSSについて、両GPUの違いを見ていきましょう。
レイトレーシング(Ray Tracing)性能
レイトレーシングは、光の挙動をリアルにシミュレートし、より現実に近い影や反射、光の表現を可能にする技術です。RTX 2070 SUPERは第1世代RTコア、RTX 3060は第2世代RTコアを搭載しています。Ampere世代の第2世代RTコアは、Turing世代と比較して処理効率が大幅に向上しています。
そのため、レイトレーシングを有効にした際のフレームレート低下は、RTX 3060の方がRTX 2070 SUPERよりも抑えられる傾向にあります。レイトレーシングを活用したゲーム体験を重視するなら、RTX 3060に軍配が上がります。
DLSS(Deep Learning Super Sampling)対応と性能
DLSSは、AIを活用して低解像度の映像を高解像度化し、フレームレートを向上させる技術です。RTX 2070 SUPERは第2世代Tensorコア、RTX 3060は第3世代Tensorコアを搭載しています。こちらも世代が進んだことで、DLSSの処理効率と画質が向上しています。
DLSSは、特に負荷の高いゲームやレイトレーシング使用時にフレームレートを確保する上で非常に有効な技術です。RTX 3060の方が、より効率的にDLSSの恩恵を受けられると言えます。DLSS対応ゲームを多くプレイする場合、この差は大きなメリットとなるでしょう。より詳細な情報はNVIDIA DLSSの公式サイトで確認できます。
その他の機能
NVIDIA Reflex(システム遅延を低減する技術)やNVIDIA Broadcast(AIによるノイズ除去や背景除去)など、Ampere世代で強化・追加された機能もあります。これらの最新機能を活用したい場合も、RTX 3060が有利です。
消費電力と推奨電源:RTX 2070 SUPERとRTX 3060の運用コスト
GPUを選ぶ際には、消費電力とそれに伴う電源ユニット(PSU)の要件も考慮する必要があります。
- TGP (Total Graphics Power): RTX 2070 SUPERのTGPが215Wであるのに対し、RTX 3060は170Wと、約45W低くなっています。
- 実際の消費電力:ゲームプレイ中の実際の消費電力も、RTX 3060の方が低い傾向にあります。これは、発熱量の低減や、PC全体の電力消費抑制につながります。
- 推奨電源容量: 一般的に、RTX 2070 SUPERには650W以上、RTX 3060には550W以上の電源が推奨されます(組み合わせるCPUや他のパーツ構成によって変動します)。
ワットパフォーマンス(消費電力あたりの性能)という観点では、RTX 3060が明確に優れています。 電気代を少しでも抑えたい、あるいは現在使用している電源容量に余裕がない場合には、RTX 3060が魅力的な選択肢となります。
価格比較(2025年4月時点):RTX 2070 SUPER vs RTX 3060
GPU選びの最終的な決め手の一つとなるのが価格です。2025年4月26日現在の市場価格の傾向を見てみましょう。
- RTX 2070 SUPER: 生産終了しているため、主に中古市場での流通となります。価格は状態や出品者によって大きく変動しますが、概ね3万円台後半から5万円程度で見られることが多いようです。
- RTX 3060: 新品価格はモデル(メーカーや冷却機構の違い)にもよりますが、おおよそ4万円台後半から6万円程度が中心価格帯です。中古市場でも流通しており、新品よりやや安価に入手可能です。
コストパフォーマンス(性能あたりの価格):
純粋なゲーミング性能(ラスタライゼーション)だけを見ると、中古のRTX 2070 SUPERが安価に見つかれば、コストパフォーマンスが高いと言えるかもしれません。しかし、RTX 3060は新品での購入が可能で保証が付くこと、最新機能(DLSS、レイトレーシング強化)の優位性、低い消費電力、大きなVRAM容量(12GBモデル)といった付加価値があります。
これらの要素を総合的に考慮すると、多くの場合、新品のRTX 3060の方が長期的な満足度や安心感を含めて、コストパフォーマンスが良いと判断できるでしょう。ただし、中古市場の価格変動によっては、RTX 2070 SUPERがお買い得になるタイミングもあるかもしれません。
入手性: 新品で確実に手に入れたい場合はRTX 3060一択となります。中古で探す場合は、両方のモデルが見つかる可能性がありますが、RTX 2070 SUPERは流通量が減ってきている可能性があります。
結局どっちを選ぶべき?RTX 2070 SUPERとRTX 3060比較まとめ
これまでの比較を踏まえ、どちらのGPUがどのようなユーザーにおすすめなのかをまとめます。
RTX 2070 SUPERがおすすめな人
- 中古品に抵抗がなく、少しでも安価にRTX 3060と同等クラスの基本性能(ラスタライゼーション)を手に入れたい人。
- Full HD環境でのゲーミングがメインで、レイトレーシングや最新DLSSへのこだわりが強くない人。
- 運良く状態の良い中古品を安価(例:3万円台)で見つけられた人。
RTX 3060がおすすめな人
- 新品のグラフィックボードが欲しい、メーカー保証が欲しい人。
- レイトレーシングやDLSSといった最新技術を積極的に活用したい人。
- WQHD解像度でのゲーミングや、VRAMを多く消費する最新ゲーム、クリエイティブ作業(動画編集、3Dレンダリングなど)を快適に行いたい人(特に12GBモデル)。
- 消費電力を抑えたい、ワットパフォーマンスを重視する人。
- 長期的な利用や将来性を考慮する人。
RTX 2070 SUPERからのアップグレードは?
現在RTX 2070 SUPERを使用していて、RTX 3060へのアップグレードを検討している場合、純粋なゲーミング性能の向上は限定的かもしれません。しかし、レイトレーシング性能の向上、DLSSの効率化、VRAM容量の増加(12GBモデルの場合)、消費電力の低減といったメリットはあります。これらの点に魅力を感じるのであれば、アップグレードを検討する価値はあるでしょう。ただし、より明確な性能向上を求める場合は、RTX 3060 TiやRTX 40シリーズなど、さらに上位のモデルを検討するのも一つの手です。
結論:あなたのニーズに最適な一枚を選ぼう
今回は、GeForce RTX 2070 SUPERとGeForce RTX 3060という、世代は違えど比較検討されやすい2つのGPUを徹底比較しました。
RTX 2070 SUPERは、中古市場で安価に見つかれば、今でも十分通用する基本性能を持っています。特にFull HDゲーミングが主用途であれば、コストパフォーマンスの高い選択肢となり得ます。
一方、RTX 3060は、新品での入手性、強化されたレイトレーシングとDLSS性能、大容量VRAM(12GBモデル)、優れたワットパフォーマンスといった、新しい世代ならではのメリットが多くあります。長期的な利用や幅広い用途を考えると、多くの場合RTX 3060の方がおすすめと言えるでしょう。
最終的にどちらを選ぶべきかは、あなたの予算、プレイしたいゲーム、求める画質や機能、そして新品へのこだわりや中古品への許容度によって異なります。この記事で比較したスペック、性能、機能、価格などの情報を参考に、ご自身のPC環境や使い方に最も合ったグラフィックボードを選んで、快適なPCライフを楽しんでください。