【2026ミラノ五輪】カーリング女子 順位 条件は?崖っぷちフォルティウスの予選突破ボーダーラインと「韓国代表5G」の正体
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2026年2月15日、イタリア・コルティナダンペッツォ。
静寂に包まれたカーリング会場の氷上で、日本の女子代表「フォルティウス」が、今まさに運命の岐路に立たされています。
「えっ、日本負けたの? これでもう予選敗退?」
「あと何回勝てば決勝に行けるの?」
「スイスに勝ったのになぜアメリカに負けるの?」
朝のニュース速報で「1勝3敗」という厳しい数字を目にして、不安を感じているファンも多いのではないでしょうか。
昨日のスイス戦での劇的なジャイアントキリングに日本中が歓喜したのも束の間、深夜に行われたアメリカ戦での痛恨の敗北。
まさにジェットコースターのような展開に、心臓が休まる暇がありません。
しかし、断言します。
諦めるのはまだ早すぎます。
現状は確かに「崖っぷち」です。
しかし、過去のオリンピックを振り返っても、予選リーグで苦戦しながら最後にメダルを掴んだチームは数多く存在します。
重要なのは、現在の順位を正しく理解し、「何が起きれば予選を突破できるのか」という明確な条件を知ることです。
本記事では、ミラノ五輪の現地最新情報とWCF(世界カーリング連盟)の公式ルールに基づき、現在の順位状況を徹底解剖します。
そして、日本代表フォルティウスが準決勝(ベスト4)に進出し、悲願の金メダルへ道を繋ぐための「具体的な勝敗条件」と「他国の動向」を、あらゆるパターンでシミュレーションしました。
特に、今夜対戦する韓国代表について、「メガネ先輩(チーム・キム)」だと思っていませんか?
実は今回の韓国代表は、彼女たちを倒して勝ち上がってきた別のチームです。
こういった重要な情報も含め、カーリング観戦が10倍面白くなる深掘り解説をお届けします。
現在の順位と日本代表フォルティウスの立ち位置 (2026.2.15時点)
まずは、冷静に現在の立ち位置を確認しましょう。
10チームが参加し、総当たり戦(ラウンドロビン)を行う予選リーグ。
日本は現在、前半の山場となる4試合を消化しました。
予選リーグ勝敗表と日本の現状
2月15日午前時点での、日本代表の成績は以下の通りです。
🇯🇵 日本(フォルティウス):1勝 3敗
暫定順位:8位タイ(予選敗退の危機)
正直に申し上げます。
これは極めて厳しい「イエローカード」の状態です。
通常、カーリングの予選リーグは全9試合。
残り5試合を残しているとはいえ、序盤で3つの黒星を喫している状況は、自力での安全圏確保が非常に難しくなっていることを意味します。
以下は、現時点での上位陣と日本の位置関係です。
| 順位 | チーム | 勝敗 | 現状の評価 |
|---|---|---|---|
| 1 | 🇸🇪 スウェーデン | 4勝0敗 | 全勝で首位独走中 |
| 2 | 🇨🇭 スイス | 3勝1敗 | 世界ランク1位。日本のみが勝利 |
| 2 | 🇺🇸 アメリカ | 3勝1敗 | 日本に勝利し準決勝圏内へ |
| 5 | 🇰🇷 韓国 | 2勝2敗 | ボーダーライン上のライバル |
| ... | ... | ... | (カナダなどが1勝3敗で並ぶ波乱) |
| 8 | 🇯🇵 日本 | 1勝3敗 | これ以上負けられない状況 |
「フォルティウス」を知っていますか?崖っぷちからの再生ストーリー
今回の日本代表を語る上で絶対に外せないのが、彼女たちが背負っている「フォルティウス(Fortius)」というチーム名の重みです。
彼女たちは、前回銀メダルのロコ・ソラーレではありません。
そして、かつて存在した「北海道銀行フォルティウス」とも、似て非なる存在です。
スポンサー契約終了という「絶望」からの出発
時計の針を2021年に戻します。
北京五輪代表決定戦で敗れた直後、彼女たちを待っていたのは、長年チームを支え続けたメインスポンサー(北海道銀行)からの「契約終了」という通告でした。
資金も、看板も失った。
事実上のチーム解散の危機です。
しかし、彼女たちは諦めませんでした。
夜な夜な駐車場に停めた車の中に集まり、日付が変わるまで激論を交わしたといいます。
「解散するか、続けるか」
生活の不安がよぎる中で出た結論は、あまりにも純粋なものでした。
「私たち、やっぱりカーリングやりたいんだ」
彼女たちは、ゼロからの再出発を選びました。
自らスポンサーを探し、地元の支援者や加茂川啓明電機などの新たなパートナーを見つけ出し、クラブチーム「フォルティウス」として蘇りました。
チーム名の由来である「Citius, Altius, Fortius(より速く、より高く、より強く)」の通り、彼女たちは逆境を乗り越えるたびに強くなってきました。
今大会の「1勝3敗」という崖っぷちも、彼女たちにとっては初めての試練ではありません。
ここから這い上がることこそが、フォルティウスの真骨頂なのです。
天国と地獄の24時間:スイス戦の歓喜と米国戦の悪夢
なぜ今の順位になっているのか。
ここ24時間の試合展開が、今大会の日本の不安定さと、世界一を倒せるポテンシャルの高さを同時に物語っています。
【Day 3】vs スイス(勝利):世界を震撼させた大金星
2月14日昼に行われたスイス戦。
相手は世界選手権4連覇中の絶対女王、シルヴァナ・ティリンツォーニ率いるチームです。
下馬評では圧倒的不利とされていましたが、日本はこの試合で覚醒しました。
勝負を分けたのは終盤のエンド。
スキップの吉村紗也香選手が放った起死回生のダブルテイクアウトが決まり、一挙複数得点を奪って逆転に成功します。
その後も正確なショットでスイスの反撃を封じ、見事に勝利を収めました。
この勝利は、フォルティウスが「メダルを獲る力がある」ことを世界に証明した瞬間であり、サードの小野寺佳歩選手も「私たちは生まれ変わった」と語るほどの大きな一勝でした。
【Day 4】vs アメリカ(敗戦):魔のエンドとコンシード
しかし、スポーツは残酷です。
スイス戦の歓喜から数時間後、深夜に行われたアメリカ戦で悪夢が待っていました。
試合は中盤まで拮抗した展開で進みましたが、勝負の分かれ目は後半のエンドでした。
日本は有利とされる「後攻(ハンマー)」を持っていましたが、アメリカの徹底したセンターガード戦術に苦しみ、ハウス(円)の中が複雑な状況になります。
そして迎えた吉村選手のラストショット。
ドロー(ハウスの中に止めるショット)で1点を狙いにいきましたが、ストーンは無情にも狙いより手前で止まってしまいます。
結果、アメリカにまさかの複数点をスチール(先攻チームが得点すること)される展開に。
スコアは一気に開き、次のエンドでも追いつくことが困難な状況に。
逆転不可能と判断した日本は、最後までプレーせずに負けを認める「コンシード」を宣言しました。
世界1位に勝って、格下に足をすくわれる。
この「取りこぼし」が、現在の順位条件を非常に厳しくしています。
【徹底解説】予選突破(ベスト4)のボーダーラインと条件
では、ここからが本題です。
日本代表が決勝トーナメントに進むためには、残り5試合でどのような成績を残せばよいのでしょうか?
過去のデータと現在の順位表からシミュレーションします。
過去データから見る「安全圏」の勝数
カーリング女子の予選は10チーム総当たり、全9試合です。
上位4チームが準決勝に進みます。
ボーダーラインは概ね以下の通りです。
- 7勝2敗以上:確定(Safe)
文句なしで予選通過です。 - 6勝3敗:安全圏(Probably Safe)
過去の大会の多くで、6勝すれば予選を突破できています。 - 5勝4敗:危険水域(Danger Zone)
ここが運命の分かれ道です。複数のチームが並ぶため、タイブレーク判定となり、他力本願の要素が強くなります。 - 4勝5敗以下:敗退濃厚(Out)
現在1勝3敗の日本にとって、残りは5試合。
つまり、これからの試合を全て勝っても、最終成績は「6勝3敗」までしか到達できません。
7勝以上の安全圏は、既に消滅しているのです。
日本代表に残された「2つのシナリオ」
現状から導き出される現実的な突破シナリオは、以下の2つに絞られます。
シナリオA:自力突破への道(残り全勝)
最終成績:6勝3敗
これが最も確実な道です。
6勝3敗で終えることができれば、他国の結果に関わらず、高い確率でベスト4に入れます。
特に、現在首位グループのスイスに直接対決で勝っているというアドバンテージは、順位が並んだ際に絶大な効果を発揮します。
シナリオB:他力本願の道(残り1敗まで許容)
最終成績:5勝4敗
非常に危険な綱渡りです。
5勝4敗で終えた場合、アメリカや韓国、デンマークなどと勝敗数で並ぶ可能性が高くなります。
日本は既にアメリカとデンマークに敗れているため、もしこれらのチームと並んだ場合、ルールの規定(直接対決の結果)により日本は敗退となります。
結論として、「もう1つも負けられない」というのが、最もシンプルかつ正確な現状認識です。
順位決定ルールを知れば観戦が10倍面白くなる
「5勝4敗で並んだらどうなるの?」
「じゃんけんで決めるわけじゃないよね?」
ここがカーリング観戦の最も難解かつ面白いポイントです。
WCFルールに基づく順位決定方法を解説します。
順位決定の優先順位
- 直接対決の勝敗(Head to Head)
勝敗数が並んだチーム同士の対戦結果を見ます。
例)日本とアメリカが5勝4敗で並んだ場合 ⇒ 直接対決でアメリカが勝っているため、アメリカが上位になります。これが昨日のアメリカ戦敗北が「痛すぎる」最大の理由です。 - DSC(ドローショット・チャレンジ)
3チーム以上が「AはBに勝ち、BはCに勝ち、CはAに勝った」というような「三すくみ」の状態になった場合に採用されます。
毎試合前に行う、先攻後攻を決めるための「LSD(ラストストーン・ドロー)」の平均距離が短い(=より中心に近い)チームが上位になります。
DSC勝負になると、一発のショット精度だけでなく、大会を通じた安定感が問われます。
現在、日本のDSC数値は中位グループであり、計算上不利になるリスクがあります。
だからこそ、わかりやすい判定(勝敗数)で上回るために、6勝(残り全勝)が必要不可欠なのです。
【緊急解説】次戦・韓国戦の相手は「メガネ先輩」ではありません
ここからが本記事の最重要ポイントです。
2月15日 22:05(日本時間)から行われる運命の韓国戦(日韓戦)。
多くの人が「韓国代表=メガネ先輩(チーム・キム)」と思っているかもしれませんが、それは間違いです。
相手は「チーム・キム」を倒した「チーム・ギム」
今回のミラノ五輪に出場している韓国代表は、「チーム・キム(江陵市庁)」ではありません。
彼女たちを韓国代表決定戦で破り、出場権を勝ち取った「京畿道庁(Gyeonggi Provincial Government)」チームです。
- 通称:「チーム・ギム(Team Gim)」
スキップのキム・ウンジ(Gim Eun-ji)をはじめ、メンバーの多くが「キム(Gim/Kim)」姓であることや、5人の結束力から「5G」といった愛称で呼ばれることもあります。 - スキップ:キム・ウンジ(Gim Eun-ji)
「カーリング界のアイドル」とも称される華やかなルックスと、非常に攻撃的なプレースタイルが特徴です。これまでの世界選手権やグランドスラム大会(GSOC)でも実績を残している実力者です。 - 実力:
チーム・キム(前回銀メダル)を国内予選で破ったことからも分かる通り、世界トップクラスの攻撃力を持っています。
つまり、日本代表フォルティウスが戦うのは、「平昌銀メダルのチーム」ではなく、「その銀メダリストを実力でねじ伏せてきた、さらに強いチーム」なのです。
この事実を知っているだけで、今夜の試合を見る目が大きく変わるはずです。
攻略の鍵:アイスの変化と「ナイトプラクティス」
今大会の会場(コルティナ・カーリング・オリンピック・スタジアム)は、アイス(氷)の状態が変化しやすく、「裏切られることが多い」と選手たちが口を揃えています。
ここで重要になるのが、試合には出ないフィフス(補欠)の存在です。
フォルティウスのフィフス、小林未奈選手は、試合後の深夜に行われる「ナイトプラクティス」で黙々とストーンを投げ、翌日のアイスの変化(曲がり幅や滑り具合)をデータ化してチームに共有しています。
韓国戦は夜の試合です。
小林選手が集めたデータを、スキップの吉村選手がいかに信じて投げられるか。
そして、リードの近江谷杏菜選手、セカンドの小谷優奈選手、サードの小野寺佳歩選手がいかにスイープで微調整できるか。
まさに「チーム総力戦」となります。
結論:まだ終わっていない。信じて応援しよう
最後に、本記事のポイントをまとめます。
- 現状は1勝3敗の崖っぷち。自力での安全圏確保には残り5試合全勝(最終6勝3敗)が必要。
- 4勝1敗(最終5勝4敗)でも可能性はあるが、アメリカに負けているため条件は極めて不利。
- 次戦の相手、韓国は「メガネ先輩」ではなく、さらに強力な「チーム・ギム(Gim Eun-ji)」。
- スイスに勝った実績は、チームのポテンシャルの証明であり、最後まで何が起こるかわからない。
条件は厳しいですが、道は途絶えていません。
むしろ、ここからの5試合こそが、スポンサー契約終了の危機から這い上がってきた雑草集団、フォルティウスの真価が問われるドラマチックな舞台です。
私たちファンにできることは、複雑な計算は一旦頭の片隅に置き、目の前の一投、目の前の一勝を信じてテレビの前からパワーを送ることです。
氷上のチェス、筋書きのないドラマ。
これだからカーリングは面白いのです。
さあ、反撃の開始です。頑張れ、フォルティウス!頑張れ、ニッポン!
※本記事は2026年2月15日時点の公式情報および報道に基づき、予選突破条件をシミュレーションしたものです。競技結果の詳細は公式サイト等をご確認ください。
参考リンク:
公益社団法人 日本カーリング協会 (JCA) 公式サイト
World Curling (世界カーリング連盟) 公式サイト