NVIDIA GeForce RTX 4070 Ti vs 4070 徹底比較!性能・価格・選び方の完全ガイド
2025/05/12
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最新の高性能グラフィックボード(グラボ)選びで、「GeForce RTX 4070 Ti」と「GeForce RTX 4070」、この2つの選択肢で頭を悩ませていませんか?
どちらもNVIDIAの最新Ada Lovelaceアーキテクチャを採用した強力なGPUですが、性能や価格には明確な違いがあります。
特にWQHD(2560x1440)解像度でのゲーミングを視野に入れている方にとって、どちらが自分のプレイスタイルや予算に合っているのか、見極めるのは簡単ではありません。
この記事では、そんな悩みを解決するために、RTX 4070 TiとRTX 4070を徹底的に比較します。
スペックの違いはもちろん、実際のゲームでのパフォーマンス(フレームレート)、クリエイティブ作業での性能、消費電力、そして最も気になる価格とコストパフォーマンスまで、あらゆる角度から掘り下げていきます。
この記事を読めば、以下の点が明確になります。
- RTX 4070 TiとRTX 4070の具体的な性能差
- 価格差に見合う価値がどちらにあるのか
- あなたのプレイスタイルや用途に最適なモデル
- 購入前にチェックすべき消費電力や推奨電源
結論から言うと、最高のWQHDゲーミング体験や4Kも視野に入れるならRTX 4070 Ti、WQHDで高いコストパフォーマンスを求めるならRTX 4070が有力な選択肢となります。
さあ、あなたにとって最高のグラフィックボードを見つける旅を始めましょう!
本記事の情報は2025年4月24日時点の最新データに基づいています。
RTX 4070 Tiと4070の概要と比較の前提
比較を始める前に、まずRTX 4070 TiとRTX 4070がどのようなグラフィックボードなのか、基本的な立ち位置を確認しておきましょう。
RTX 4070 Tiとは?
GeForce RTX 4070 Tiは、NVIDIAの「Ada Lovelaceアーキテクチャ」を採用したハイエンドGPUです。当初「RTX 4080 12GB」として発表される予定だった経緯があり、RTX 4070よりも上位の性能を持ちます。主なターゲットは、WQHD解像度で最高設定・高フレームレートを求めるゲーマーや、4K解像度でのゲーミング(DLSS活用含む)を視野に入れるユーザー、そして高性能を要求されるクリエイティブ作業を行うユーザーです。
RTX 4070とは?
GeForce RTX 4070も同じく「Ada Lovelaceアーキテクチャ」を採用しています。RTX 4070 Tiの下位モデルにあたり、より広いユーザー層に向けた製品です。WQHD解像度で快適なゲーミング体験を提供することを主眼に置いており、コストパフォーマンスに優れる点が魅力です。フルHD環境からWQHD環境へのステップアップを考えているユーザーや、価格を抑えつつ最新世代の機能を活用したいゲーマー、一般的なクリエイティブ作業を行うユーザーに適しています。
比較のポイントとなぜ注目されるのか
この2つのGPUが比較対象として注目される理由は、WQHDゲーミングにおけるスイートスポットに近い性能を持っている点と、価格帯が隣接している点にあります。RTX 4070 Tiはより高い性能を提供しますが、その分価格も上昇します。一方、RTX 4070は性能面で一歩譲るものの、手が届きやすい価格設定が魅力です。多くのユーザーは、「価格差分の性能向上が得られるのか?」「自分の用途にはどちらがオーバースペックにならないか?」という点で比較検討しています。
注意点:モデルによる性能差
一点注意しておきたいのは、同じ「RTX 4070 Ti」や「RTX 4070」という名前でも、グラフィックボードを製造するメーカー(ASUS、MSI、GIGABYTE、ZOTACなど)や、オーバークロック(OC)モデルか否かによって、実際の性能や冷却能力、価格が異なる場合がある点です。この記事では、主にNVIDIAの定格仕様(Founders Editionに近い性能)を基準に比較しますが、購入時には各メーカーのモデルごとの特徴も確認することをおすすめします。
【徹底比較】スペックで見るRTX 4070 Ti vs 4070
まずは、両GPUの心臓部であるスペックを比較してみましょう。性能差を生み出す要素がどこにあるのか、具体的に見ていきます。
GPUコア (CUDAコア数、Tensorコア、RTコア): 4070 Tiと4070の違い
GPUの基本性能を決めるのがCUDAコアです。演算処理を担当するこのコアが多いほど、並列処理能力が高くなります。
- RTX 4070 Ti: 7680基
- RTX 4070: 5888基
RTX 4070 TiはRTX 4070よりも約30%多くのCUDAコアを搭載しており、これが基本的な性能差の源泉となります。また、AI処理を担当するTensorコア(第4世代)や、レイトレーシング処理を担当するRTコア(第3世代)の数も、CUDAコア数に比例してRTX 4070 Tiの方が多く搭載されています。
クロック周波数 (ベース/ブースト): 4070 Tiと4070の比較
クロック周波数は、GPUが1秒間に処理できる回数を示す指標です。高いほど処理速度が速くなります。
- RTX 4070 Ti: ベース 2310 MHz / ブースト 2610 MHz
- RTX 4070: ベース 1920 MHz / ブースト 2475 MHz
RTX 4070 Tiはベースクロック、ブーストクロックともにRTX 4070よりも高く設定されており、これも性能差に寄与します。
メモリ (VRAM容量、メモリインターフェイス幅、メモリ帯域幅): 4070 Tiと4070の比較
VRAM(ビデオメモリ)は、GPUが処理するデータを一時的に保存する場所です。高解像度や高品質なテクスチャを使用する場合に重要になります。
- RTX 4070 Ti: 12GB GDDR6X / 192-bit / 504 GB/s
- RTX 4070: 12GB GDDR6X / 192-bit / 504 GB/s
意外なことに、VRAM容量(12GB GDDR6X)、メモリインターフェイス幅(192-bit)、そしてメモリ帯域幅(504 GB/s)は、RTX 4070 TiとRTX 4070で共通です。(※初期の情報や一部モデルで異なる可能性がありましたが、NVIDIA公式の基本スペックでは共通となっています。) これは、両モデルともWQHD解像度を主なターゲットとしていることを示唆しています。ただし、RTX 4070 Tiはより多くのCUDAコアと高いクロックを持つため、同じメモリ帯域幅でもデータをより効率的に処理できる可能性があります。
(補足:より上位のRTX 4070 Ti SUPERではメモリインターフェイス幅が256-bit、帯域幅が672 GB/sに強化されています。)
消費電力 (TGP/TBP): 4070 Tiと4070の比較
TGP(Total Graphics Power)またはTBP(Total Board Power)は、グラフィックボード全体の消費電力の目安です。
- RTX 4070 Ti: 285W
- RTX 4070: 200W
性能が高い分、RTX 4070 Tiの消費電力はRTX 4070よりもかなり大きくなっています。これは電源ユニット選びや冷却、電気代にも影響してくる重要な要素です。
プロセスルールとトランジスタ数
両モデルとも、TSMCの4Nカスタムプロセス(実質5nm)で製造されており、微細化による効率向上の恩恵を受けています。トランジスタ数は以下の通りです。
- RTX 4070 Ti: 358億
- RTX 4070: 358億 (※GPUチップ自体は同じAD104コアをベースにしているため、トランジスタ数は同じですが、有効化されているコア数が異なります)
その他の機能: DLSS 3、AV1エンコードなど
Ada Lovelace世代の大きな特徴であるDLSS 3 (Deep Learning Super Sampling 3) は、AIを利用してフレームレートを向上させる技術で、RTX 4070 TiとRTX 4070の両方で利用可能です。特にフレーム生成(Frame Generation)機能は、対応ゲームにおいて劇的なパフォーマンス向上をもたらします。また、高画質・高圧縮な動画コーデックであるAV1のハードウェアエンコード/デコードにも両モデル対応しており、動画配信や編集でメリットがあります。
スペック比較表
項目 | GeForce RTX 4070 Ti | GeForce RTX 4070 |
---|---|---|
アーキテクチャ | Ada Lovelace | Ada Lovelace |
GPUコア | AD104 | AD104 |
CUDAコア数 | 7680 | 5888 |
Tensorコア | 240 (第4世代) | 184 (第4世代) |
RTコア | 60 (第3世代) | 46 (第3世代) |
ベースクロック | 2310 MHz | 1920 MHz |
ブーストクロック | 2610 MHz | 2475 MHz |
VRAM | 12GB GDDR6X | 12GB GDDR6X |
メモリインターフェイス | 192-bit | 192-bit |
メモリ帯域幅 | 504 GB/s | 504 GB/s |
消費電力 (TGP/TBP) | 285W | 200W |
推奨電源容量 | 700W以上 | 650W以上 |
プロセスルール | 4N (TSMC) | 4N (TSMC) |
トランジスタ数 | 358億 | 358億 |
DLSS | DLSS 3 | DLSS 3 |
NVENC | 第8世代 x2 | 第8世代 x1 |
AV1エンコード | 対応 | 対応 |
※推奨電源容量はNVIDIA公式の目安です。組み合わせるCPUや他のパーツ構成によって変動します。
【実力検証】ゲーム性能ベンチマーク比較: RTX 4070 Ti vs 4070
スペックの違いが実際のゲームプレイでどれほどの差になるのか、解像度別にベンチマーク結果を見ていきましょう。ここでは一般的なゲーミングPC環境(例: Core i7クラスCPU、32GBメモリなど)を想定し、主要なゲームタイトルでの平均フレームレート(fps)を比較します。フレームレートが高いほど、滑らかな映像でゲームを楽しめます。
※以下の数値は各種レビューサイトやテスト結果に基づく一般的な傾向であり、テスト環境やドライババージョンによって変動します。
フルHD (1920x1080) での性能比較
フルHD解像度では、多くの場合CPUがボトルネック(性能の頭打ち)になりやすく、GPUの性能差が出にくい傾向があります。しかし、競技性の高いFPSゲームなどで非常に高いフレームレートを目指す場合は差が見られます。
- Apex Legends (最高設定):
- RTX 4070 Ti: 300 fps 前後 (上限に近い)
- RTX 4070: 280 fps 前後
- Cyberpunk 2077 (ウルトラ設定, レイトレOFF):
- RTX 4070 Ti: 150 fps 前後
- RTX 4070: 120 fps 前後
- Cyberpunk 2077 (ウルトラ設定, レイトレON, DLSS Quality):
- RTX 4070 Ti: 100 fps 前後
- RTX 4070: 80 fps 前後
フルHD環境の評価: どちらのGPUもフルHDではオーバースペック気味ですが、高リフレッシュレートモニター(240Hz以上)を最大限活かしたい場合や、重いゲームを高設定でプレイしたい場合にはRTX 4070 Tiの優位性が見られます。ただし、一般的な60fps~144fps程度の環境であれば、RTX 4070でも十分すぎる性能を発揮します。
WQHD (2560x1440) での性能比較
WQHDは、RTX 4070 TiとRTX 4070が最も得意とする解像度であり、性能差が顕著に現れます。
- Apex Legends (最高設定):
- RTX 4070 Ti: 240 fps 前後
- RTX 4070: 190 fps 前後
- Cyberpunk 2077 (ウルトラ設定, レイトレOFF):
- RTX 4070 Ti: 100 fps 前後
- RTX 4070: 80 fps 前後
- Cyberpunk 2077 (ウルトラ設定, レイトレON, DLSS Quality):
- RTX 4070 Ti: 70 fps 前後
- RTX 4070: 55 fps 前後
- Elden Ring (最高設定):
- RTX 4070 Ti: 60 fps (上限張り付き)
- RTX 4070: 60 fps (上限張り付き)
- ※フレームレート上限がない場合、RTX 4070 Tiが優位になる場面あり
WQHD環境の評価: WQHD解像度では、RTX 4070 TiがRTX 4070に対して平均して15%~25%程度高いフレームレートを示すことが多いです。特にレイトレーシングのような高負荷設定では、その差はさらに広がる傾向があります。RTX 4070でも多くのゲームをWQHD高設定で60fps以上でプレイ可能ですが、144Hz以上の高リフレッシュレートモニターを活かしきるにはRTX 4070 Tiがより適しています。
4K (3840x2160) での性能比較
4KゲーミングはGPUにとって非常に負荷が高く、両モデルとも限界が見えてきます。DLSSの活用が鍵となります。
- Apex Legends (最高設定):
- RTX 4070 Ti: 140 fps 前後
- RTX 4070: 110 fps 前後
- Cyberpunk 2077 (ウルトラ設定, レイトレOFF):
- RTX 4070 Ti: 55 fps 前後
- RTX 4070: 45 fps 前後
- Cyberpunk 2077 (ウルトラ設定, レイトレON, DLSS Performance):
- RTX 4070 Ti: 65 fps 前後
- RTX 4070: 50 fps 前後
4K環境の評価: 4Kネイティブ解像度では、最新のAAAタイトルを高設定で快適に(60fps以上)プレイするのは両モデルとも厳しい場面が多いです。しかし、DLSS(特にPerformanceモードやBalancedモード)を活用することで、RTX 4070 Tiであれば多くのタイトルで60fps前後でのプレイが可能になります。RTX 4070でもDLSSを活用すればプレイ可能なタイトルは増えますが、RTX 4070 Tiほどの安定感は得にくいでしょう。本格的な4Kゲーミングを目指すなら、RTX 4070 Ti、あるいはそれ以上のGPU(RTX 4080 SUPERなど)を検討するのが現実的です。
DLSS 3の効果
DLSS 3(フレーム生成)は、対応ゲームにおいてフレームレートを大幅に向上させます。例えば、Cyberpunk 2077のWQHD/ウルトラ設定/レイトレONのような非常に重い状況でも、DLSS 3 (Quality + Frame Generation) を有効にすると:
- RTX 4070 Ti: 100 fps 以上
- RTX 4070: 80 fps 以上
といった劇的な向上が見込めます。この機能により、RTX 4070シリーズの価値は大きく高まっています。ただし、DLSS 3は対応ゲームでのみ利用可能です。
性能差のまとめ
全体的に見て、RTX 4070 TiはRTX 4070に対して平均15%~25%程度高いゲーミング性能を持っています。この差は、WQHD以上の解像度や高負荷設定でより顕著になります。特に、WQHD/144Hz以上の環境で最高の体験を求めるユーザーにとっては、体感できる差となるでしょう。
【用途別】クリエイティブ性能比較: RTX 4070 Ti vs 4070
ゲーミングだけでなく、動画編集や3DCG制作などのクリエイティブ用途での性能も比較してみましょう。
動画編集 (Adobe Premiere Pro, DaVinci Resolve)
動画編集では、GPUアクセラレーションによるエンコード/デコード速度や、エフェクト処理、プレビューのスムーズさが重要になります。RTX 4070 TiとRTX 4070はどちらも最新の第8世代NVIDIA Encoder (NVENC) を搭載していますが、RTX 4070 TiはNVENCを2基搭載しているのに対し、RTX 4070は1基です。これにより、特に複数のエンコード処理を同時に行う場合や、非常に高解像度な素材を扱う際にRTX 4070 Tiが有利になる可能性があります。
また、両モデルともAV1エンコードに対応しているため、対応プラットフォーム(YouTubeなど)へのアップロード時に、より高画質で効率的なエンコードが可能です。一般的な4K動画編集であれば、RTX 4070でも十分快適に作業できますが、8K編集や複雑なエフェクトを多用する場合は、RTX 4070 Tiの優位性が増します。
権威性のある情報として、NVIDIA Studioドライバーはクリエイティブアプリの安定性とパフォーマンスを最適化しています。詳細はNVIDIA Studioの公式ページで確認できます。
3DCGレンダリング (Blenderなど)
Blenderなどの3DCGソフトウェアでは、GPUレンダリング(Cyclesなど)においてCUDAコア数やRTコア数が直接的にレンダリング時間に影響します。CUDAコア数が約30%多いRTX 4070 Tiは、RTX 4070よりも明らかに高速なレンダリングが可能です。複雑なシーンや高解像度のレンダリングを行う場合、この差は作業効率に大きく影響します。
AI・機械学習
AI関連のタスクでは、Tensorコアの性能が重要になります。RTX 4070 TiはTensorコア数も多いため、ディープラーニングのトレーニングや推論処理においてRTX 4070よりも高いパフォーマンスを発揮します。ただし、本格的なAI開発には、より大容量のVRAMを持つ上位モデル(RTX 4090やプロフェッショナル向けGPU)が推奨される場合が多いです。
クリエイティブ用途での評価
クリエイティブ用途全般において、RTX 4070 TiはRTX 4070よりも高い生産性を提供します。特にレンダリングやエンコードなど、GPUパワーが直接的に作業時間に影響するタスクでは、その差は顕著です。予算が許すのであれば、RTX 4070 Tiを選択することで、より快適なクリエイティブワークフローを実現できるでしょう。ただし、趣味レベルの動画編集や軽い3Dモデリングであれば、RTX 4070でも十分な性能を持っています。
価格とコストパフォーマンスで比較: RTX 4070 Ti vs 4070
性能差が分かったところで、次に重要なのが価格とコストパフォーマンスです。
現在の市場価格帯 (2025年4月時点)
グラフィックボードの価格は常に変動しますが、2025年4月現在の市場価格帯の目安は以下の通りです。(※あくまで目安であり、ショップやモデルによって大きく異なります)
- GeForce RTX 4070 Ti: 約11万円~14万円
- GeForce RTX 4070: 約8万円~10万円
(注意: RTX 4070 Tiは「RTX 4070 Ti SUPER」の登場により、在庫限りとなっている場合があります。SUPERモデルの価格帯も考慮に入れる必要があります。)
価格差
両モデルの間には、約3万円~4万円程度の価格差が存在します。この価格差をどう捉えるかが、選択の重要なポイントになります。
コストパフォーマンスの評価
コストパフォーマンス(価格あたりの性能)を単純に比較すると、RTX 4070の方がやや有利な傾向があります。RTX 4070 TiはRTX 4070に対して約15%~25%の性能向上ですが、価格は約30%~40%高くなるためです。
ただし、「ワットパフォーマンス」(消費電力あたりの性能)で比較すると、RTX 4070 (TGP 200W) の方がRTX 4070 Ti (TGP 285W) よりも効率が良いと言えます。
どちらのコストパフォーマンスが良いかは、ユーザーの価値観や求める性能レベルによって異なります。
- 価格を抑えつつWQHDで十分な性能を得たい → RTX 4070のコスパが良い
- WQHDで最高の性能を求めるなら、価格差を払う価値がある → RTX 4070 Tiのコスパも悪くない
将来性
将来性という観点では、より高性能なRTX 4070 Tiの方が、今後登場する要求スペックの高いゲームにも長く対応できる可能性があります。また、RTX 4070 Ti SUPERの登場により、旧RTX 4070 Tiの価格が下がっている可能性もありますが、入手性は悪くなっているかもしれません。RTX 4070はミドルレンジの主力として、今後も一定期間は安定した需要が見込まれます。
消費電力と発熱、推奨電源: RTX 4070 Ti vs 4070 比較
高性能なグラフィックボードを選ぶ際には、消費電力とそれに伴う発熱、そして必要な電源容量も考慮する必要があります。
消費電力 (TGP/TBP) の再確認と実測値
スペック表で確認した通り、TGPは以下の通りです。
- RTX 4070 Ti: 285W
- RTX 4070: 200W
実際のゲームプレイ中の消費電力も、RTX 4070 Tiの方がRTX 4070よりも数十ワット高くなる傾向があります。これはPC全体の消費電力や電気代に影響します。
発熱と冷却
消費電力が大きいほど、発熱も大きくなるのが一般的です。RTX 4070 TiはRTX 4070よりも高い冷却性能を持つクーラー(大型ヒートシンクや3連ファンなど)を搭載しているモデルが多いですが、それでも高負荷時には相応の発熱があります。PCケース内のエアフローをしっかり確保することが、安定動作のためには重要です。特にRTX 4070 Tiを選ぶ場合は、ケースの冷却性能にも注意しましょう。
推奨電源容量
NVIDIAが推奨するシステム全体の電源容量は以下の通りです。
- RTX 4070 Ti: 700W以上 (一部メーカー推奨は750W以上)
- RTX 4070: 650W以上 (一部メーカー推奨は変動あり)
これはあくまで目安であり、組み合わせるCPU(特にCore i9やRyzen 9などのハイエンドCPU)や他のパーツ構成によって必要な容量は変わります。一般的には、推奨容量よりも100W~150W程度余裕を持った電源ユニットを選ぶことが、安定動作や将来のアップグレードのために推奨されます。例えば、RTX 4070 Tiなら850W、RTX 4070なら750W程度の電源を選ぶと安心感があります。
【結論】あなたに最適なのはどっち?RTX 4070 Ti vs 4070 選び方のポイント
ここまで様々な角度からRTX 4070 TiとRTX 4070を比較してきました。最後に、どのようなユーザーにどちらのモデルがおすすめなのか、選び方のポイントをまとめます。
RTX 4070 Tiがおすすめな人
- ✅ WQHD解像度で、常に最高設定・高フレームレート(144fps以上)を追求したいハードコアゲーマー
- ✅ 4K解像度でのゲーミングも視野に入れており、DLSSを活用して快適にプレイしたいユーザー
- ✅ 動画編集(特に高解像度素材)や3DCGレンダリングなど、GPUパワーが必要なクリエイティブ作業を頻繁に行う人
- ✅ 少しでも高いパフォーマンスを求め、予算に3~4万円程度の追加投資を許容できる人
- ✅ PCの冷却や電源容量に余裕がある、または確保できる人
RTX 4070がおすすめな人
- ✅ WQHD解像度で、多くのゲームを高設定・60fps以上で快適に楽しみたいコストパフォーマンス重視のゲーマー
- ✅ フルHD環境がメインだが、将来的にWQHDモニターへの移行も考えているユーザー
- ✅ 消費電力や発熱を抑えたい、または現在使用している電源容量に制限がある人
- ✅ 趣味レベルの動画編集や写真編集、軽い3Dモデリングなどのクリエイティブ作業を行うユーザー
- ✅ できるだけ予算を抑えて最新世代のGPU(DLSS 3など)の恩恵を受けたい人
最終的な判断基準
最終的にどちらを選ぶかは、以下の要素を総合的に判断して決めましょう。
- 予算: 最も重要な要素です。許容できる価格帯を明確にしましょう。
- 主な用途と目標性能: WQHDで144fps以上必須なのか、60fpsで十分なのか。ゲームメインか、クリエイティブ作業も重視するか。
- ターゲット解像度: 主にプレイするモニターの解像度(フルHD, WQHD, 4K)。
- プレイするゲームタイトル: 比較的軽いeスポーツタイトルか、グラフィック負荷の高いAAAタイトルか。
- PC環境: CPU性能、電源容量、PCケースのサイズと冷却性能。
まとめ
今回は、NVIDIA GeForce RTX 4070 TiとRTX 4070について、スペック、ゲーム性能、クリエイティブ性能、価格、消費電力など、多角的に比較を行いました。
RTX 4070 Tiは、RTX 4070に対して明確に高いパフォーマンスを持ち、特にWQHD高リフレッシュレート環境や、DLSSを活用した4Kゲーミング、高負荷なクリエイティブ作業においてその真価を発揮します。その分、価格と消費電力は高くなります。
一方、RTX 4070は、WQHDゲーミングにおける優れたコストパフォーマンスが魅力です。多くのゲームを快適にプレイできる性能を持ちながら、価格と消費電力が抑えられており、バランスの取れた選択肢と言えるでしょう。
どちらのGPUも、それぞれの価格帯で非常に優れた性能を持つAda Lovelace世代の強力な選択肢です。本記事の情報を参考に、ご自身の予算、用途、そして求める体験に最も合った一枚を見つけて、快適なPCライフをお楽しみください!